烏骨鶏物語にようこそ

6番目の噺

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6番目の噺

 鶏小屋完成

 構想では、働きに出る15日までに鶏小屋完成のはずだった。今日は12月14日、網を張り、ドアと屋根まで出来上がるだろうか、、、。

 屋根をどうするか、波板を買いにいかねばならないだろうなと考えていた。凛太郎の散歩の途中に寄ったももちゃん(凛のガールフレンド)の家で、不要になった波板2枚を貰えることになった。ラッキー。感謝。

 この頃では凛太郎もあまり吠えず、烏骨鶏の見張り役のつもりか移動ゲージのそばで伏せ体勢で待機してくれるようになった。「お利口やな」と声かけは忘れない。

 気合が入っていた割には仕事にかかる時間が遅かった。起きるのが遅かったのだ。昼ご飯の後で網張りにかかり、張り終えたのは午後3時ごろ。内側に2階部分の板を渡す桟をつけて終了。何をするにも時間がかかる。思っているほど早く出来ない。

 ドアのつけ方に頭をひねり、貰ってきた波板の貼り方も考え、時間ばかりがたってしまった。ドアや屋根は手付かず。ぜんぜん構想と違う。明日から烏骨鶏どないしょ。

 結局、移動ケージを作りかけの小屋に入れて、そこで日中を過ごしてもらうことにした。12月15日、仕事に行ってから休みの日の取り決め、とりあえず週休2日で土日が休み。翌週月曜と祝日も連休をお願いし4連休。

 月、火は従兄が泊まりに来るので、鶏小屋完成と掃除もしなくてはという思いがあった。何せ鶏小屋に集中して年の瀬だというのに家の掃除は手付かず。

 ということで12月20日土曜日、気合も新たに鶏小屋作り再開。午前中は洗濯、布団干し、犬の散歩であっという間に時間が過ぎる。鶏小屋作りにかかったのは昼前。

 先にドアか屋根か。素人大工は考える時間が多い。
 波板を屋根に乗せたらちょっと足らない。買いにいかねばなるまいかと考えたが、そうだ、屋根の下に置くのだから、外に出る部分だけ波板があればいい、足らないところは板を打とうと、今度は壊れた塀の解体作業。

 板を屋根に渡し、ネジで留めていく。電気ドリル様様のお陰様様。脚立に乗ったり降りたりで時間はかかるが、釘と金槌ではこうはいかなかっただろう。
 そして、波板張り。大きさを計り、慎重に裁ちばさみで切った。波板用の取付金具も売っていたが、私はネジ釘ですることにした。波板の山の部分にネジ釘を打つようだが、、、。
 困った。その部分に屋根の骨がない。まいいかと谷の部分に打った。いいんだろうか、、、。いいだろう。最後の部分で骨のないところにネジ釘を打ち込んでしまい、穴数箇所^^;
 雨漏るかも、、、。許してもらおう。土曜日はここで終了。

 21日日曜日、あとドアで完成。ドアは材料の関係で上下2段。下は塀、上は障子の桟。
 障子の桟に網を張る。開閉部分が障子の寸法より大きいので、そこに大よそ2センチ角の角材を足していく。ドアは蝶番で開閉できるようにした。障子の桟と塀部分に隙間ができないように注意もした。

 嗚呼完成! 

 自分に感動してしまった。出来ないと思っていたことが成し遂げられた。見た目が悪くとも、使い勝手が少々悪くとも、出来ないと決め付けていたことが、実はできることだったという自分への証明。正直に嬉しい。鼻高々。

 そして、下に新聞を敷き、風で飛ばないように板で押さえ、とりあえず烏骨鶏さんにご入居いただいた。
 「どや ええやろ〜 すずきさん、はつこ、みどり、ちいちゃん、あんたらの家やで〜」

入居した烏骨鶏、烏骨鶏、烏骨鶏、烏骨鶏のみなさん

入居した烏骨鶏たち

手前小さいのがちいちゃん、むかって左大きいのがみどり、黒いのが鈴木さん、残りがはつこ

 と、ここで小さい失敗に気がついた。

 鶏小屋は、私が立ったままで出入りできるはずだった。できることはできるのだが、上下2段式ドアに隙間がないようにということに集中したばかりに使い勝手のことは意識になく、上のドアが少し内側になり、下のドアがその上に重なったため、上だけの開閉ができない。私は運動場と一緒で身を縮めて出入りしていた。
 鶏は飛んでくれるから、上のドアだけ開けて入れたほうが簡単で私が楽で合理的。せっかく苦労して付けたけど、やり直しやな。。。(T_T)

 明日にしよう。でも明日は掃除せにゃ。。。従兄が来るし、、、。

 そして22日、月曜日。従兄との再会は6年ぶり。遠くから来るから、せめて掃除くらいしておかねばと思うのだが、どうしても鶏小屋を完成させたい。従兄に最後を手伝ってもらうという手もあるのだが。この考えは捨て、6年ぶりの再会の歓待のための掃除の選択も捨て(寝る場所だけはすでに掃除完了、あとはぜんぜん)、鶏小屋完成を選んでしまった私だった。

 朝から気合一発、昨日付けたドアをはずし、上下のでっぱりを反対にするために角材を足し、その為にできる塀の部分の隙間にも角材を足し、知恵総動員でやり直し。

 ついに完成!

烏骨鶏小屋

完成した鶏小屋

手前のワン2匹向かって右が凛太郎、左は野生の嫁ララ。鶏小屋下の部分は倒壊した塀の再利用

 早速上のドアだけ開けて、烏骨鶏さんに入居していただいた。飛んで乗ってくれるだろうと思った2階には、そこに乗せても飛び降りることができない高さだったようだ。烏骨鶏はじっとしたまま、まるで動かなかった。ショック。
 そのうち大きくなったら飛び乗り、飛び降りることができるだろうと希望的観測。とりあえずこれで会社に行く間に入ってもらう鶏小屋は完璧に完成(^^)v。

完成した烏骨鶏小屋

上下2段ドア

上が障子の桟、下が倒壊した塀を利用。烏骨鶏を狙っているのは野生のララ

 蛇足の従兄噺

 彼は最初18時到着の予定だった。それが20時過ぎに着くという連絡。私はラッキーと思い、手付かずの台所の掃除に励んだ。そして駅に迎えにいったが、従兄の指定した到着時間の電車はなく、従兄は来ない、、、。それでも21時まで待っていたが、従兄は来ない。間の悪いことに携帯不携帯の私。といっても電話だけのプリケー。

 家に帰り、PCメールを見たら、従兄はほぼ同名の愛知県の駅に着いていたそうだ。早速戻ったらしいが、結局こっちの駅に着いたのは最終の11時半。電車漬けの従兄だった。ああ、かわいそう。私は11時まで台所の掃除がさらにできてラッキーと言えるのか、、、。
フレンチかお寿司をご馳走になるはずだったのに、深夜のラーメンと餃子。

 そして従兄は翌日9時半には我が家を去っていった。彼がこの地にいたのは10時間だった。
 従兄に手伝ってもらおうという選択肢は捨てて正解だった。

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