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11番目の噺

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11番目の噺

 ちはる卵を産む

 2009年5月5日、烏骨鶏のちはる(ちいちゃん)が産んだ卵を発見。前日4日に産んだ卵かもしれないが、とにかく発見。初卵。

 オスの「はつこ」の鳴き声が近所迷惑なので(私にとっても大迷惑なんやけど)、毎朝、仕事に行く前に外の小屋に入れ、帰宅後、家の中の玄関土間のケージに入れるということを毎日やっている。

 昨日、小屋からケージに移動さす時には気がつかなかったのかもしれない。今朝はちはるを先に小屋に入れ、その後はつこを入れる1分ほどの間に産んだとは考えにくいから、多分昨日のうちに産んだんだろうな。

 かなり嬉しかった。体がちいとも大きくならなかったちいちゃん、発育不全で卵は産めないのかな なぞと心配していた親鳥?の私。

 親鳥の私の心配をよそに、オスのはつこは、ちいちゃんの首筋を噛みながら上にのっかる場面を目撃はしていた。あれが交尾なのだろうかと思いつつ。
 オスがのっかろうとすると、ちいちゃんは抵抗しているのか激しく鳴く時しばしば。

 羽に力を入れるというか、ニンゲンで言うなら肩甲骨あたりをギュっとこわばらせ、小さな羽根を水平に保つような雰囲気で、両足を交互に踏み変えバタバタさせる。まるで小さな子どもが、欲しいおもちゃを前に「買って〜」と買ってくれるまでここは動かないぞと、親に手をひかれたまま両足をじたばたさせる場面に似ている。

 私がちはるを外の小屋に入れる時と、外の小屋から家のケージに移す時にも同様の様子を見せる。一度あまりにちはるが暴れて鳴いた時、はつこが私に攻撃をしかけた。今のところそれ一度きりだが、はつこはちはるを守りたいみたいだ。

 そんなはつこも、今ではさながら「手乗り烏骨鶏」となり簡単に移動できるのだが、ちはるはとにかく暴れる。落とすこと数回。彼女は少し着地が下手で、足を痛めないかとよく心配する。ちはるはとにかく自由を奪われるのが嫌いみたいだ。

 そんなちはるが卵を産んだ。彼女も大人になったんだ(^^)

 初卵は愛犬凛太郎と一緒に食べるため、目玉焼きになった。犬は白身を食べてはいけないそうなので、目玉焼きの黄身を少しだけわけてやり「ちいちゃんが産んだ卵やで、一緒に食べよな」と一人と一匹で美味しくいただいた。ちいちゃんありがとう。

 初卵の味は、いつも食べる永井口農園さんの美味しい卵と味が似ていた。餌を永井口農園さんでわけてもらっているからだろう。何せ永井口さんの餌は海草や糠、トウモロコシなど、遺伝子組み換えでないものを研究され独自に混ぜ合わせたもので、ニンゲンにも優しい餌なのだ。

 餌が卵の味に影響するということをこの時漠然とわかりながらも私の頭の中の線はまだ1本に繋がっていなかった。このことはもう少し後でしっかりわかることになる。

 言いたくはないが、年齢とともに頭の中の思考の線が1本に繋がるのに少々時間がかかるのだ。

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